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ないれの世界観を伝えるために絵本を製作しました。

海を探しに大冒険をします。

ないれ

夏のとても暑い日のことです。

 

ないれの朝は

友達に起こされて始まります。

一度寝たらなかなか起きないお寝坊さんです。

お散歩をしていた時のことです。

ないれは飼育員さんたちのたわいもない会話を聞きました。

 

「最近あついな海とか行って

ぱぁっと涼しくやりたいよ

 

”海”はじめて聞いた単語にないれは衝撃をうけました。

 

ぱぁっと涼しくなる”海”という物の正体が何なのか

気になってしまったのです。

 

友達のりさちゃんの話を聞いて

さらに海のことが気になって

仕方ありませんでした。

思い立ったらすぐに行動!!

 

ないれは海を探しに

旅に出ました。

 

初めての外の世界

 

不安と期待のなか

ないれの背後には鋭い視線の猫が

いました。

「どうしたんだい?

何か困りごとがあるんなら話聞くよ?」

突然猫は親身になって話しかけてきました。

 

ないれは海に行きたいということを伝えました。

 

「海のことならよく知っているよ

ぼくが案内してあげる」

 

猫のその言葉を信用して

ないれは猫のあとをついていきました。

猫の住み家についた途端

ひょうへんしたように猫が襲い掛かってきました。

 

ないれは一目散に必死で逃げました

その時、横からカラスも襲ってきたのです!!

 

パニック寸前のないれ

絶対絶命です!!

 

しかし、運よく

カラスと猫がけんかをして

かんいっぱつ逃げることができました。

 

 

身も心もボロボロになったないれは

ただひたすら逃げ歩いてました。

 

その時目の前に一匹の魚が

苦しそうにはねていました。

 

このままではかわいそうなので

水のある方に魚を逃がしてあげました

 

そしたら

「あなたはいい人だ

何かお困りのようですね

私でよければお手伝いします」

といってくれました。

ないれはお魚さんに

海が見たいという話をしました。

 

お魚さんは笑いながら言いました。

「海ならあなたのうしろに

ありますよ」

 

そこは大地いっぱいが

青だったのです。

ないれは感動のあまり

身体を震わせて泣いてしまいました。

 

数時間ほど眺めているとあたりは

すっかり朝になっていました。

急にさみしくなったないれはふと

友達のことを考えました。

「この景色を友達と一緒に見れたらなぁ…」

その時背後から声が聞こえたのです。

 

「ないれー!!」

 

後ろにいたのは

飼育員さんとりさちゃんでした。

ないれのことを探しに来てくれたのです。ないれは震えながら泣いてしまいました。

そして昨日までの出来事が

嘘だったかのように楽しそうに

昨日までの話をするのです。

 

幸せいっぱいのないれでした。

 

発行日 2014年11月4日 

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